近年、イヌや猫などのペットについて多頭飼育崩壊が伝えられているが、それは何も各家庭だけの話だけとは限らないのではないだろうか。経済的な事情や、飼い主の認識の欠落により、適切な飼育が行うことができないというのは、動物を飼育している環境において、可能性を否定することはできない。
同じ状況である動物園でも同じことが起こっていても不思議ではない。特に地方の園では予算が限られていることもあり、赤字の園となっているところもあることは事実である。しかし、予算がどのくらい不足しているか、動物園が実現したいと思っている環境のためにどのくらいの費用が必要であるかは公にされていない。近年クラウドファウンディングや、アマゾンのほしいものリストを利用している園も散見されるようになってきたが、その数はまだ少数に留まっている。
基本的に動物園の管理は動物園だけで行い、第三機関が動物の飼育に関して監査を行っているのは、その動物園で事件が発生した時ぐらいのように思われる。中には飼育している動物が亡くなっても公表しない園もある。公的な機関において公共に展示されているものが生物であれ無生物であれ損なわれた場合は、何らかの発表が必要だと思うのだが。
動物の死亡とはいかないまでも、飼育する頭数が増えれば、飼育する負担は園にとって大きくなり、動物の死亡とはいかないまでも、飼育状況が悪くなっている可能性は否定できない。少なくとも、一飼育員が担当する動物の数が基準を超えた場合に実際の飼育状況がどうなっているのかを調査する機関またはそのような制度が必要ではないだろうか。この基準をどのくらいに設定するかは改めて議論する必要があると思うが、人間の作業量には限界があるのは当然のことである。
動物園の人員を増やすことについては、やはり予算の不足などの問題が関わってくる。可能であればその状況が公開され、クラウドファウンディングなどで費用を募り、適切な飼育環境のために外部からの援助を受け入れることができる仕組みを作っておくことは、仮に現在それが必要でなかったとしても、決して無駄にはならないであろう。
なお、この文章についても具体的な根拠がもう少し必要だと思う。
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