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現状の問題点

 動物園の動物の飼育に関して疑問を持ったとしても、先の記事の通り様々なハードルがあることは事実である。また、基本的には「素人」の考えであると自他ともに考えてしまうため、せっかく発見した異常もそのまま見過ごされてしまう可能性がある。


 また、ツイッターなどでは不特定多数の様々な考えを持った人間が集まるため、意見をすることへの抵抗感があることは否めない。動物園の飼育に関して疑問を呈するに抵抗のない場を作ることが必要であると考える。また、その意見は多数によって検討されるべきであると思うが、実際の訪問や動画や写真などの具体的な証拠の上に成り立っているべきである。


 なお、動物園の訪問の目的は人それぞれで良いと考える。その様な動物のちょっとした異常に関して触れたくないと考える人がいても仕方がないだろう。その意識は将来変化することもあると思う。最初から動物園訪問のハードルを高くしてしまっては、将来的な動物福祉を意識する訪問者の絶対数を少なくしてしまうことにつながる。最初は有志のみでの活動になることは仕方がない。大切なのは自ら考えること、その上で自ら疑問に思うことが大切である。


 本来は動物園自体がそのようなちょっとした異常の報告ですらもしっかりと受け答えできる場であるべきだと考えるが、残念ながらすべての園でそれがなされるとは限らないし、担当者となかなか顔を合わせることができない、そういった窓口がきちんと設立されていないところもあるというのが現状である。


 監督機関をなんとか設立したとしても、問題は「単なるクレーマー集団」とみなされ、結局意見に聞く耳を持ってもらえなければ、何の意味もないため、実際に意見を提出するに外野からみても納得できる確固たる証拠づくりが必要である。


 普段からの何気ない様子も報告されることは、小さな異常を早期発見するために重要だ。理想的なのはいわゆる「SNS映え」しないような行動や様子も定期的に撮影し、保存しておくことが大切である。すべての動物に対して記録が行われることが理想だが、仮に機関が設立されても規模が小さいうちはそれも難しいため、それぞれが好む動物からはじめても良いと思う。その様な場を作っておくことが大切である。


 とは言え、実際に問題があった時に、協力を得るためにはSNSの利用は不可欠である。具体的な証拠や、問題を指摘する専門的な機関があれば、水面下で協力したいと思う人にも賛同を得られやすいだろう。


 個人が異常に気づき、それを報告するにあたり、最初の段階で心が折れてしまうような状況を打開するためにもこの様な場は必要である。


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