これらは現在自分の中で発表によって依然として残っている疑問について書かれたものです。どこかに誤解がある可能性もあります。この文は今後、さらなる情報が入った場合、変更される可能性があります。
また、この発表を受けて、ミンファまとめについて一部修正をおこなう予定です。
西山動物園によって公式的な先日の診断の結果が発表されました。
「」内はその発表の引用になります。
「2019年8月28日
先般のミンファの診察について、担当獣医師から見解を受け取りましたので下記に記載します。
鯖江市西山動物園で飼育中のレッサーパンダのミンファ(メス、13才)についてご指摘をいただきました椎間板ヘルニアの心配がされる後躯(後肢)の不安と、 歯周病の心配がされるリンゴを食べこぼすことに関する件の回答をいたします。
ミンファは、2014年3月から神戸市立王子動物園に貸し出されていて、およそ5年間の月日を経て、数か月前の2019年2月に西山動物園へ帰ってきました。 王子動物園時の担当獣医師ならびに担当飼育員の見解と、現在の西山動物園における担当獣医師の見解を合わせてここにご報告いたします。」
ここまで前書きです。また、「王子動物園時の担当獣医師ならびに担当飼育員の見解」とありますが、後述の「あくまでも当時の見解であるが」と記述があることと、「今回の診察に立ち会った」という記述がないことを考えると、この発表の中にある王子による見解は、あくまでも移動前の情報を元にしたものではないかと考えています。
「後躯の不安に関しては全く正常な歩様とは言い難いが、椎間板ヘルニアを疑うような典型的な神経症状の所見は認められません。むしろ、加齢性変化が考えられます。」
足が悪くなったことは事実として認識されているようです。加齢性変化によるもの、という見解が出ていますが、これに関しては、確かに年齢を考えれば原因の一つと考えられますが、「かなり体重が増えた」ことは園も認めている通り事実であり、それによって足への負担が増えたことは間違いないと思います。現在のところ、加齢によるものについての可能性についてのみ言及され、体重増加による可能性を否定しているわけではないので、それが原因で足を悪くした可能性についての見解を求めたいと思います。またその結果として出る症状は椎間板ヘルニアだけとは限りません。加齢だけで1~2ヶ月で一気に悪化しないかと思われます。4月の段階で足に異常が見られると思われる動画が投稿されていました。
「 これらに関しては、現状よりも爪をかけやすい組木の工夫と、乗降台の傾斜を緩やかにするなどの対応が必要と考えられます。」
これは4月ごろには足に異常が見られる動画が投稿されていたため、5月の時点で要望がなされていましたが、この度傾斜の緩やかなハシゴを寝室に設置することで必要な対策をとってくれた事になりました。
「次に、歯周病が心配されるリンゴを食べこぼすことに関して、まず、動物の歯周病の検査・治療の対象とされるものは、採食不良のため極端な体重減少を伴うなどの栄養状態の悪化が認められる場合や、 採食時に痛みなどの苦痛を伴う場合、口腔内の異常を疑うような頬部の腫れがある場合、あるいはヨダレなどで口の周囲が非常に不衛生になる場合などが挙げられます。
ミンファの体重に関して、鯖江市西山動物園へ帰って来てから、かなり増えています。食べこぼしはあるものの、必要量は採れているという事です。さらに、リンゴを以前よりも薄く切る事で、食べこぼしがほぼなくなりました。 また、食べる時の様子を見ても痛みを伴うような様子もなく、頬部の腫れもなく口の周りが異常に汚れている様子もありません。
獣医師の見解として、少なくとも診断・治療の急を要する状態の歯周病の所見はありません。」
食事ができているので急は要さないと思われますが、小さく切らないと食べこぼしをするという事実は依然としてあり、この6月までのうちに何かが起こり、口の奥に何か異常が発生し、それが治癒していないことは間違いないと考えています。結局その異常とは何なのか、そしてその原因について、この診断の発表では明らかになっていないため、見解を求めていこうと思います。
また、やはり先も書いたとおり体重がかなり増えている、ということですが、急激な体重の増加によって足への負担が増加したことは間違いないですし、体重が増加したままであることから、引き続き足への負担は残ったままであることも含め、彼女の健康に影響を与える可能性はあると思います。今回設置された傾斜の緩やかなハシゴとあわせて、ゆるやかな減量の必要性はあるかと考えます。
また体重の増加に関しては、同居中のひかりの分をミンファが食べていたところを目撃されているところから、これが原因だったと考えています。前述のようなの恐れもあり、増加させる利益もないことから、体重増加は意図されたものではなく、過失によるものだと考えています。
「王子動物園での口腔検査結果として、あくまで当時の所見ではあるが、年齢相応の臼歯の摩耗(竹を咬むレッサーパンダの正常な変化)は あるものの、近い将来、歯周病の原因になりそうな所見は見あたらなかったようです。」
この記述によれば、彼女の口の状態は王子では問題がなかったことが分かりますが、実際に問題が起こった(食べこぼしをはじめた)のが西山動物園だったことを考えると、今回特に考慮すべきことではないように思えます。
「 以上のことから、速やかに歯周病に関する診断・治療を要するものではないと判断します。 後肢の老化に関しては、ビタミンやグルコサミン、コンドロイチンなどのサプリメントの投与を検討中です。」
彼女が老齢であることを考えると、それも必要かもしれませんが、体重増加による足の負担はいぜん残ったままなので、やはり足の負担を軽くするためにも減量は必要かと考えられます。
「 結論として、後肢・口腔内ともにQOL(生活の質、Quality Of Life)を著しく損なう、あるいは低下させるものではなかったのでご理解のほどよろしくお願いします。」
移動後から体重が増加しただけでなく、6月までに口の異常と足の異常が相次いで発生したことを考えると、この期間はQOLが低下していたものと思われます。それによって口と足の異常をきたしたことに関してフォローすべく、それが現段階でQOLを著しく損なうような状況ではなく、急を要するようなものではないとしても、年齢を考えれば、症状が軽いうちに対策を行ったほうがリスクは低いと考えます。小さく切らなければ食べこぼしをする根本的な原因や、体重の増加による足への負担は残ったままなので、緩やかな減量や筋力の保全などの必要はあるかと考えます。
それと、やはり、獣医がいながら、ミンファの状態が悪化していたにもかかわらず(体重がかなり増えたこと、少なくとも4月の時点で足に影響が出ており、6月で食べこぼしをはじめた)、そしてその件に関し、訪問客からの指摘もあったのに、獣医はその間なぜ何の対策もとらなかったのか、という理由がやはり依然として明らかになっていません。獣医はどれくらいの頻度で診察にあたり、どのくらいレッサーパンダについての医療の経験があるのでしょうか。
診断の結果は詳細にわかりましたが、ミンファは依然、小さく切らなければ食べ物をこぼすこと、足の状態が悪いこと、体重が増加したままであることは事実として変わりはありませんので、ミンファについての現段階での治療や対策を行うことを要望する立場は変わりません。
今回足の状態が悪いことの対策として、負担の軽減を見込める傾斜のゆるいはしごを設置していただいたことについて感謝したいと思います。
ここまで、現在自分の頭にあるものです。どの部分をどのように要望していくかは、今後の情報と合わせて考えていこうと思っています。
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